ちょうたろうでんせつ
■ 長太郎伝説
現在の市立病院が建っている一帯にあった籠池にまつわる伝説。
《昔、籠池は水持ちが悪く、近所の人々がいつも困っていました。そこで堤防の工事をすることになったのですが、当時は水神を治めるため人柱を立てる習わしがありました。このときに自ら進んで人柱となり、この難儀を救おうと命を投げ出したのが千代松長太郎でした。この長太郎の徳をたたえて人々は水分神社を建ててお祀りしました。この池のことを加護池ともいうのは、長太郎の加護がこの池にはあるからだともいわれています》
現在の籠池は社会福祉センターの横にわずかに残されるのみとなり、水分神社も春日神社に合祀されています。また長太郎伝説自体も、佐野くどきの一節に唄われるのみとなっています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 149ページ)