ちょんこばた
■ ちょんこ機
明治時代の手織機の一種。ヨコ糸を織るのにシャットルを手で左右に受け渡す代わりに、かせと一体になった杼(ひ)箱に車つきシャットルを入れて紐で引くことによって、ヨコ糸を効率的に織っていく方式です。泉南地域ではそれまで和泉木綿は下機(しもばた)と呼ぶ手機で織っていましたが、明治10年頃ちょんこ機が導入されてからは約3倍のスピードで織ることができるようになりました。またタテ糸には外国のより良質な細手の糸を使用するようになり布の品質も格段に向上しました。その後明治30年代にはちょんこ機を改良した太鼓機が発明されますが、これらの織機は、泉南地域の繊維産業の発展の基礎を築く織機となりました。1993年市内の市民グループは、農家に残っていた道具を組み合わせて、ちょんこ機の復元に成功しました。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 150ページ)