さのくどき
■ 佐野くどき
市内の多くの集落で踊られる口説節の盆踊り。踊りを中心に呼ぶときは佐野踊りといいます。こんにちでは8月第1日曜日に行われる「郷土芸能の集い」で市民総出で踊られるほか、市内周辺部の多くの集落で踊られます。佐野くどきはゆっくり語るくどき節で聞いてよく、踊りも優雅で踊ってよく、三味線、胡弓、太鼓の演奏もすばらしいものです。女声の囃子もふんいきを盛り上げます。
イッヤー ソーイチャエーエエ
ソーイチャエー
ソーリャー (チキチンテンシャン)
ソーリャー トコドッコイショー
戦前はいうにおよばず戦後も昭和20年代、30年代には市内中心市街地でさかんに踊られ、踊り子や見物人が大阪市内や和歌山市内から大勢押し寄せたほど人気を博しました。
江戸時代の佐野の豪商食野家の庭先で紀州藩主を前に踊られたのが始まりといわれていますが、それはともかく食野家の出世物語やゆかりの俊徳丸などを唄いこんだもののほか新作ものもさかんに作られました。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 98ページ)