ありとおしじんじゃ
■ 蟻通神社
長滝中の番にあり、『紀貫之家集』『枕草子』などにも名前が見られる古社。社伝によると158(孝元57)年ごろの創建とあり、祭神は大巳貴命(おおなむちのみこと)、蟻通大明神で、春日神社のほか7社の末社を有しています。かつては長滝北辺松屋にあり、熊野街道にそって鎮座していましたが、1942(昭和17)年に佐野飛行場建設のため現在地に移転しました。本殿は一間社春日造、屋根は桧皮葺(ひわだぶき)、軒唐破風を持つ様式。慶長12年と刻まれた石灯籠(いしとうろう)や岡部侯献納の絵馬、三十六歌仙の額、舞殿などがあります。また、紀貴之ゆかりの冠の淵や謡曲『蟻通』、棄老(きろう)にまつわる蟻通伝説でも知られています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 7ページ)