泉佐野市立図書館
いずみさのなんでも百科
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ありとおしでんせつ

■ 蟻通伝説

蟻通神社の名の由来ともなったといわれる伝説です。『枕草子』にもあることから有名になりました。 《むかし、唐(もろこし)の帝(みかど)が日本を取ろうと企(くわだ)て、難問をしかけてためそうとしました。第1問は流れる枝の元と末の見分け方、第2問は蛇のおすとめすの見分け方。第3問が七曲がりの玉に糸を通すことです。これらの難問にだれも答えることができませんでした。この伝説によると、当時わが国では40歳以上の年寄を都から追放していたのですが、親思いのある中将は両親を追放せずひそかにかくまっており、両親の知恵で1問、2問もみごとに解答し、もっとも難しい第3問も、七曲がりの穴の片方にミツをぬり、他方の穴から蟻に糸をむすんで進ませることで糸を通すことができ、日本を救うことができました。これ以来知恵ある年寄を追放することはなくなったということです。》 なお、この伝説については熊取の江戸時代後期の人、中盛彬が中国伝来の棄老伝説であり、蟻通神社の名の起こりは熊野街道の「通りに在る」社だからだと述べていることは興味あることです。
(出典:『泉佐野何でも百科』  泉佐野市役所  1994年  8ページ)

参照→蟻通神社熊野街道