泉佐野市立図書館
いずみさのなんでも百科
お探しの項目の50音のところでクリックするとその音で始まる項目の一覧ページになります。索引を飛ばして本文を読みたい場合はここでクリックしてください。
図書館トップ >> 郷土・行政メニュー >> いずみさのなんでも百科
まつなみよねぞう

■ 松浪米蔵

〔1861−1928〕1899(明治32)年ちょんこ機を改良して太鼓機を発明して特許を取り、泉州綿業の発展に貢献した人。米蔵は貝塚市中ノ町の藤原家に生まれ、1892(明治25)年上瓦屋の松浪家の養子となりました。家業が大工であったことから、その技術をいかして当時泉南地域で使われていた手織機のタテ糸の均質な緊張を実現してより良質な布を生産しようと、家業を傾けてまで工夫を重ねました。その結果、ついにタテ糸を巻くチキリを太鼓の胴にしてその中に砂を入れ、その回転で生じる均質な張力を利用する太鼓機を発明しました。これが綿業界の好評を得て、泉州はいうにおよばず阪神地方にまで普及していきました。当時はちょうど同じ時期に豊田佐吉が力織機を発明していますが、太鼓機はその後しばらく大いに普及しています。上瓦屋には、松浪米蔵が泉州の繊維産業の発展につくした功績をたたえる記念碑が建てられています。
(出典:『泉佐野何でも百科』  泉佐野市役所  1994年  204ページ)

参照→ちょんこ機太鼓機