くじょうまさもと
■ 九条政基
〔1445−1516〕関白にまでなった室町後期の公卿。九条家は平安時代の摂関家、藤原氏の嫡子(ちゃくし)から分かれた五摂家の一つで、京都九条に住んでいたことから九条家と呼ばれていました。
1501(文亀元)年から1504(永正元)年の間九条家の当時最大の荘園であった和泉国日根荘に滞在し、守護によって略奪されつつあった荘園の回復に努めました。荘園領主自らが遠く都を離れて荘園まで出向いたのはよほどのことで、当時この荘園の経営には多くの難問があったことが推測されます。
彼が日根荘ですごした4年間を克明に記録した『政基公旅引付』は、中世荘園と当時の村落の状況を知る全国的にもまれな好史料となっています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 72ページ)