ぎけんでんせつ
■ 義犬伝説
犬鳴山の名の由来にまつわる伝説。
《ある猟師が愛犬を連れて山に入りました。猟師が一頭の大鹿を見つけてねらいの矢を放とうとしたとき、突然愛犬が吠えだし、鹿は森の中へと逃げ去りました。せっかくの獲物に逃げられた猟師は、怒って犬の首をはねてしまいました。するとその首は空中にはね上がり、木の上から猟師をひと呑みにしようとしていた大蛇にくらいつき、かみ殺して主人を助けました。事情を悟った猟師は、以降殺生をやめ、飼い主の恩を忘れなかった愛犬のために、卒塔婆を建て供養し、後に不動堂を寄進しました。このことが都の帝にも聞こえ犬鳴の名をたまわりました。以来人々はこの山を、犬鳴山と呼ぶようになったと伝えられています。》
ちなみに同種の伝説は全国に数多くあります。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 61ページ)