まくらまつり
■ まくら祭り
日根神社の例祭で巡行する華麗に飾られたまくらをつけた立幟(たてのぼり)の名をとった祭りの通り名。泉州路では数少ない春の祭りとして、古来から有名です。5月4日が宵宮、5日が本宮です。本宮には御輿の一行が長滝西のお旅所まで渡御します。両日とも美しい飾り枕の立幟が巡行します。祭りの名前がそう呼ばれるように、この祭りの見ものは枕幟。安産や良縁を祈願して、3基の竹竿の立幟にきれいに飾られた枕が25個ずつと、女児の長い帯が取り付けられています。若者が担いで日根神社やお旅所に奉納され、町内を練りまわります。日根神社の氏子は地元日根野だけにとどまらず、上之郷、長滝の3地区は毎年順に祭りを務めるということでも特徴的です。その周辺の集落ももらい祭りと称して祭りを祝います。この祭りは苗代の稲の芽立ちを迎えて日根神社が守護する樫井川の水の恵みと豊作を祈願する思いがこめられた祭りと考えられています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 200ページ)