かしいさんやおどり
■ 樫井さんや踊り
樫井の西地区で踊られる盆踊り。この盆踊りは、ここ1ヶ所だけで踊られる独自の盆踊りです。音頭は小歌形式の一口音頭。一番の見ものは、やぐらの上に据えた大太鼓を太いバチで力いっぱい叩きつけるように打ち、下駄を踏み叩く太鼓打ちの迫力です。東京などの公演で観衆を驚かせたことはいまも語り草となっています。音頭はすべて女性が取りますが、泉南地域に伝わる民謡や樫井合戦を唄いこんで情緒があります。踊りはなかなか鋭角的な踊りで、若い人が好んで踊ります。太鼓打ち、音頭取り、踊り子の掛け合いもこの盆踊りの特徴です。
野越え山越え谷越えて エーヨーソーリャ
太鼓頼りに来たのサテ
ヨイソリャソーリャヨーイソーリャ
(太鼓)踊り子よなあ
(踊り子)アレバイサノーセ
(太鼓)音頭に花やれ(音頭は檜の)
(踊り子)音頭に花やれ 水飲ませ
(音頭は檜の節なしじゃい)
樫井さんや踊りの起こりについては、樫井合戦で負傷し疲労した将兵をなぐさめるために、三日三晩踊ったことから始まったといわれています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 50ページ)