本市に古くから伝わる、小豆をそぼろにして蒸した独特の菓子。しっとりとした舌ざわりと、その淡白で上品な風味から、泉州の名産として人々に親しまれています。佐野の大富豪、食野次郎左衛門の番頭、形部庄兵衛が奥州から積んで帰った小豆で作ったのが始まりです。病気で食欲のなかった岸和田城主岡部美濃守長主公にこれを献上したところ、病状も快方に向かい、大変喜ばれて「時雨」の名を賜ったといいます。 (出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 106ページ)