さといえんじろう
■ 里井圓次郎
近代的なタオルの織機を開発し、本市ではじめて生産を始めた人。1885(明治18)年、大阪で舶来商を営んでいた新井末吉が、ドイツ製タオルを見てこれを浴用手ぬぐいに用いることを考えつきました。そこで友人で木綿織物業を営んでいた彼に、その製織を勧めました。当時日本には「竹織」や「ヒゴ織り」と呼ばれるタオル製織法がありましたが、どちらも製織に手間がかかる上、製品も耐久性に欠けたものでした。彼はその欠点を克服する研究に没頭し、パイルの長さが不揃いではあるものの1887(明治20)年ついにその製織に成功。織機を製作しタオルの生産を始めました。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 92ページ)