おがわすいそん
■ 小川翠村
〔1902−1964〕本名を俊一郎といい、日根野で生まれた日本画家。中学卒業後、四条派系の大家西山翠嶂画伯を師として上洛(じょうらく)。以降帝展に数々の優秀作を出品し、第3回文展出品作『東天紅』を閑院の宮家に献上しています。
これにより、彼は文字どおり日本画壇における重鎮的存在となりました。彼の愛孫をモデルに描いたとされる『夕凪の牧童』は、彼の最後の作品となりましたが、文展優秀作として高く評価されています。また故郷をこよなく愛した彼は、『岸和田八景』、『和泉八景』などを描き、現在変貌(へんぼう)の激しい当地域において、当時の風景を知る大切な資料となっています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 36ページ)