むろとたいふう
■ 室戸台風
1934(昭和9)年9月サイパン島の南西に発生し、高知県室戸岬に上陸した台風。21日午前8時頃に京阪神地方を襲い、大きな被害をもたらしました。その時の室戸岬の最低気圧911.9ヘクトパスカルは陸上の気圧としては記録的なもので、海水は盛り上がり、これに強い南風が吹きつけたため大阪湾の沿岸には地上3メートル余りの大高潮が襲来し、最大風速は60を記録。大阪府下の被害は、死者1,812人、負傷者9,008人、行方不明者334人、浸水家屋158,547戸を数え、ことに明治時代に建てられた多くの木造校舎が倒壊して先生や生徒がその下敷きとなって命を失いました。泉州でも未曾有の被害があり、泉南郡の死者14人を含め113人が死傷。約7,000戸に被害がありました。第二小学校校舎や日根野小学校校舎の一部、講堂も倒壊しました。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 212ページ)