ほうらくじみずぬれぶつぞう
■ 法楽寺水ぬれ仏像
本町にある法楽寺の本尊である薬師如来にまつわる伝説。
《室町時代のこと、佐野浦の漁師久三郎はある日海上に光るものを見つけました。船に乗って行ってみると右手の欠けた仏像があるではありませんか。海からその仏像を引き上げ家へ持ち帰って、久三郎は朝夕欠かさずこの仏像を拝んでいました。その後、病いに霊験あらたかな薬師如来であるとわかると、村人こぞって信仰するようになり、久三郎は剃髪し名前を玄心と改め僧になりました。久三郎が右手の制作を仏師に頼んだところ仏師の夢に僧が現れ、右手は堂の前にあると告げました。数年後池をさらったところ、右手が土の中から現われ、如来像を修復しお堂を建てたと伝えられています。》
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 196ページ)