泉佐野市立図書館
いずみさのなんでも百科
お探しの項目の50音のところでクリックするとその音で始まる項目の一覧ページになります。索引を飛ばして本文を読みたい場合はここでクリックしてください。
図書館トップ >> 郷土・行政メニュー >> いずみさのなんでも百科
うつろぶね

■ うつろ船

江戸時代に研究された日本最初の潜水艦のアイデアで、その設計にもとづく模型が残されています。中が空洞になっていることから「うつろ船」と呼ばれ、水底に潜水して進むという当時としては奇抜で、しかもかなり現実的な構想になっていました。別名「底行船」ともいわれ、佐野村庄屋として代々続いた藤田家に秘蔵され、伝えられて来たものです。1934(昭和9)年の詳しい調査によって、この船は「複殻」構造をもつ最新式の潜水艦と同じ構造であったことがわかっています。後に、船は呉海軍潜水学校へ寄贈され、藤田家には同型同大の模型が送られました。しかし残念なことに、現在もとの「うつろ船」は、第二次世界大戦の敗戦による激変を経て所在が不明となっています。
(出典:『泉佐野何でも百科』  泉佐野市役所  1994年  25ページ)