みやざ
■ 宮座
神社の行事を中心に集まった氏子の伝統組織。現在、市内の神社では専門の神職が神事を執行し、氏子の役員はその補佐的な仕事をするようになっていますが、かつてはごく大きな神社以外では氏子が自分たちで神事を行い、氏子としての秩序を保つ組織、つまり宮座を運営してきました。たとえば、日根野の氏神である野々宮の氏子で構成する北座、南座は年2回の座入り式、4回の長老への食事の賄い(まかない)(社人賄い)を行うほか、行司とよばれる社人は自宅に氏神の分霊を祀って毎日おまつりをします。3年の行司期間が終了すると、宮送りを行って交替します。かつては宮座の長老になることはたいへん名誉なこととして、男子を出産したら役所へ届け出るより早く宮座帳へ届けて記帳してもらいました。宮座に外部の人が入るにはいろいろな制約がありましたが、市内の少なからぬ神社で、現代にあった形で今も宮座の行事が行われています。
(出典:『泉佐野何でも百科』 泉佐野市役所 1994年 208ページ)